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痔
痔
痔は大きく分けて、痔核(いぼ痔)・裂肛(切れ痔)・脱肛、痔瘻(じろう)があります。肛門の血管はとても細く冷えたり同じ姿勢を続けることで鬱血しやすい状態にあります。
痔 核:
肛門部の静脈瘤で排便時に強くいきむことで作られていきます。
裂 肛:
肛門部の粘膜が傷ついて出血します。肛門の出血はトイレットペーパーにつく量から便器が真っ赤になる量の出血まで様々ですが肛門の擦り傷なので痛みを伴い生活にも支障が出ることが多いです。
脱 肛:
痔核が肛門外に出た状態です。自然にもとに戻れる軽症のものもありますが慢性化すると外に出たままになってしまいます。
痔 瘻:
肛門腺の感染から炎症が起こって化膿して腫れや痛み、膿が出るようになります。
漢方では!
痔は肛門周囲の血管の鬱血によって起きる症状です。漢方ではこの状態を瘀血(おけつ)と呼び、血液の鬱滞を解消することで痔を改善していきます。また漢方で痔は降性と言って症状の出方が下に向く疾患ととらえることができるので昇性(気を引き上げる)の生薬を使って治療していきます。
一般的によく使われる漢方薬としては
乙字湯
(おつじとう)
痔と言えば乙字湯という
くらい有名な処方。便秘体質の方の
痔核、裂肛、脱肛による痛みや炎症
に広く使われます。
補中益気湯
(ほちゅうえっきとう)
体力がなく胃腸の気の働きの落ちた方の
痔核、膿が出ている痔瘻に使います。
疲れやすい・下痢しやすいなどの症状や痛みはない
が慢性化して治りが悪い場合に有効です。
桂枝茯苓丸
(けいしぶくりょうがん)
産後や婦人科疾患・冷え性など
血行不良がある方の時によく使います。
血行を良くする効果があるので他の処方に
併用されることが多いです。
芎帰膠艾湯
(きゅうききょうがいとう)
止血作用があるので出血がある
痔核や裂肛によく使います。
桂枝茯苓丸と併用することで
出血・腫れを緩和してくれます。
当店での治療法
痔と言っても症状の出方や体質によって使う漢方薬は様々です。
医心堂薬局では、お客様一人一人の症状・体質・今までの経過などを詳しくお聞きして、その方にピッタリ合った漢方薬を調合 していきます。
お砂糖を使った甘いものや油脂、冷たい飲み物や食べ物、デスクワークや運動不足、冷房による冷えは 血行不良による瘀血を誘発 したり、寝不足やストレスは 自然治癒力を減退させ慢性化 する状況を作ってしまいます。
当店では食事の注意点を初めとする生活習慣を重要視して、体質改善しながら痔を解消していきます。
お客様の声
静岡市 Y.K様 男性60歳
症状
- 排便時に痛み(ヒリヒリ感)がある。出血をする。
- 肛門部が痛む。
- 切れたときは痛みがひどく横にならないといられない。
- 便秘がひどく浣腸を使わないと出ない。1日4~5回使用。
- 病院で痔の坐薬をもらい4~5年経つが、使用頻度が増えてきた。
- 冬場は足先が冷え、顔がのぼせてしまう。
医心堂に相談
処方薬
- 「乙字湯」
- 「桂枝茯苓丸」
生活の注意点
- わさび・カレーなど辛いものを控える。
- 最低1日30分は散歩し血行を促す。
漢方薬を服用してから…
15日後
- 出血することがなくなった。
- 寝る前は残便感が残り浣腸を使ってしまうが、それ以外で浣腸を使うことはなくなった。
- 排便時の痛みやしみる感じは多少良くなったが、まだ出血するのではないかと不安。
- 足先の冷えは依然としてある。
1ヵ月後
- 排便時の痛みやしみる感じはだいぶなくなってきた。
- 排便時に不安に感じることもあるが、以前よりも不安感はなくなってきた。
- お通じも浣腸を使わないで出るようになってきた。
2ヵ月後
- 以前まではお尻に神経がいっていたが、まったく気にすることがなくなった。
- 足先の冷えは全くなくなったわけではないが、だいぶ温まっている感じがする。
- 顔がのぼせることがなくなった。
3ヵ月後
- 浣腸は全く使わなくなった。
- 痛み・しみる感じ・痒み・切れが全くなくなり、以前の状態がうそのように改善された。
4ヵ月後
- お通じが順調に出る。
- 痔も落ち着いている。
→しばらく服用を続け様子を見ることに。